第61回技術競技会

この技術競技会は昭和29年7月に浸抜技術競技会として始まり、昭和44年からしばらく中断がありましたが昭和55年に再開され現在に至っています。

当初は組合で規定された文様、五三桐、巴、丸にくつわなどを抜染剤で白く、縁を荒らさないように、むらのないように抜きその仕上がりを競うものでしたが、後年「自由画」作品が認められ絵画的に高度なものに発展してきました。「黒の紋抜き」が「紋消し」や「疋田小紋直し」に変わり現在に至っています。

今年度は、自由画と疋田小紋直し、規定の三課題で行われ、各課題の入賞作品を公開します。自由画は参加作品を全て公開します。

自由画

染色された生地を白く抜く「抜染法」を用い 無地染めされた生地をキャンパスに見立て 酸化剤や還元剤等の様々な薬品を 濃度や加熱温度・その時間を調整することにより 白抜きや元の色を変化させることにより あたかも絵を描いたように見せる課題です。

課題生地

入賞者

衆議院議長賞 田中勝也
【衆議院議長賞】田中 勝也
【京都市市長賞】本井宏史
【京都市市長賞】本井 宏史
【(財)伝統的工芸品産業振興協会賞】原田 親史
【京友禅協同組合連合会理事長賞】山﨑 由雄
【(財)京染会理事長賞】櫛󠄁本 佳代

そのほか

井花 久男
永井 勇人
菅谷 敏雄
瀬川 健一郎
成宮 聖徳
中大路 悟
梅染 亜矢
峯 幸人

疋田小紋直し

疋田小紋柄に付けられた赤い線を脱色し、小紋柄を復元する課題です。赤い線の右側三分の二を脱色し、右三分の一を白く抜いたまま残して中央部分をの地色・小紋柄を元柄の通りに復元します。地色の色合わせと小紋柄を描く微細な技術が要求されます。

課題生地

入賞者

【厚生労働大臣賞】平林 岳彦
【京都市産業技術研究所理事長賞】三谷 益
【京都府技能士会連合会会長賞】中大路 悟
【京友禅協同組合連合会理事長賞】中谷 敬
【全国補正工業連合会会長賞】中辻󠄀 隆
【京都染色補正工業協同組合理事長賞】橘田 俊幸

規定課題

染色補正の技法の一つ 染色された生地を白く抜く「抜染法」を用いて、無地染めされた生地に決められた図柄を脱色する課題です。脱色したところはより白く 地色と白抜きの境目をはっきりと抜く技術が要求されます。

課題生地

入賞者

【京都府知事賞】桑山 大実
【(財)伝統的工芸品産業振興協会賞】菅谷 敏雄
【京都府技能士会連合会会長賞】辻󠄀本 裕
【(財)京染会理事長賞】井花 久男
【全国補正工業連合会会長賞】黒岩 勲